第11回 「私がお化粧をする理由 」
《講師》
大学 看護学部 准教授 原 元子
《開催日》
平成29年7月1日(土)
《概要》
お化粧は、一般的には化粧を施し美化することです。お化粧を行うことにより第一印象である「見た目」が変わることは言うまでもありません。
お化粧を施すことは、「見た目」以外に本人の気分を高揚させたりリラックスさせるなどの心理的効果があります。ストレスを受けた際に増加するホルモンは、お化粧後に減少し生体防御機能の抗酸化能を高めます。悪玉酸素の「活性酸素」は老化の原因ですが、活性酸素を消す抗酸化能を担う酵素SOD(スーパ―オキシドジムスターゼ)、カタラーゼもお化粧後にそれらの活性が高まることが報告されています。つまり、お化粧を行うことで若々しくする酵素が発動するのです。
今回は、高齢者施設へ出向きお化粧をさせていただいたところ、颯爽としていたころの自分を語る方々の様子や、高齢化が進み地域で集うことが少なくなった地域住民がお化粧という一つのきっかけから趣味や茶話会が定期的に開かれるようになり地域の活性化につながった事例を報告しました。最後に、参加者の方々に敏感肌でも大丈夫な実際のメイク用品・道具一式を手に取っていただき紹介しました。
《公開講座アンケートより受講者の声》
- 化粧することの意味と影響についてよくわかりました。生き生きと自分らしく生きていきたいです。本日はありがとうございました。
- メイクで笑顔。本人さんもボランティアの人も笑顔になることを学びました。メイク後にホルモンがふえることも、身だしなみだけではないことを学びました。ありがとうございます。
- 化粧は外見を変えるだけではなく、本人の気分を高揚させたり、リラックスさせたりすることがわかった。見る側の立場からするとその人の本質をまちがって理解しないことが大切だと思った。お年寄りに化粧してあげることは、精神的・身体的に効果があると思った。