第9回 患者さんもチーム医療の一員です
《講師》
大学 看護学部 准教授 野上 悦子
《開催日》
2021年7月31日(土)
《概要》
「チーム医療」のメンバーには、「患者」も一員として含まれます。メンバーとしての患者の役割には、安全に医療を受けるために参加できること、例えば、①自分の名前を自分で名乗り、患者間違いの防止対策に参加する、②点滴や内服薬の患者氏名を医療者と一緒に確認して、自分で間違いないことを確認する、③病院内での転倒事故を防止するための注意点を守り、転倒という医療事故の防止対策に参加することなどが挙げられます。
また、医療者が行う説明をより理解できるように医療者とコミュニケーションをとり、患者自身で選択・自己決定するというプロセスを経る「説明と同意」や、将来の万一に備えて、自分が希望する医療やケアの内容を具体的にイメージし、周囲の人や主治医と情報を共有しておく「人生会議」を持つことなどが、賢く医療に参加するための要素として挙げることができます。
患者がチーム医療に参加することで、患者の考えを尊重した個別性のある医療、安全で満足度の高い医療の実現が可能になると考えます。
《公開講座アンケートより受講者の声》
•これからの医療に患者としても当然と思います。私も院内で経験してきましたので、ヒヤリハットは共有することで少なく出来ることは同感です。新しい情報をありがとうございました。
•患者が医療に参加って、そういうことかーというのが分かりました。シンプルだけどとても大事なことですね。
これを現実にしていくためには、患者は弱者でなく意思尊重される立場だということを、患者も医療関係者も知っておくことが必要だと思います。