2月4日から10日まで、短大棟2階廊下で「手づくり絵本展」が開催されました。
特化造形表現履修の2年生37名が、一人一冊、こどもの心に届くよう願いをこめてつくりました。
今年度は4月7日から約2か月間、感染症対策のため休校となり、特化造形表現の授業も遠隔授業でスタートしました。遠隔授業ではできることから始め、できないことをできる形に替え、学生は戸惑いながらもじっくりと学んだ一年でした。
後期の授業内容「絵本づくり」を前期に行なったことも、大きな変更点のひとつでした。一人ひとりがオンライン授業を視聴し、自分のペースでじっくりと課題に向き合い、構想に時間をかけました。遠隔授業期間内にアイディア・ラフが完成し、8月初めには心のこもったよい絵本が生まれました。
子どもが手にとることを思い描きながら、感触を楽しむ絵本、手を動かしながら仕掛けを楽しむ絵本をつくった学生が多く、例年ならボンドでフェルトを接着する学生もそれなりにいるのですが、一針ひとはり、ちくちくと塗っている姿が愛おしく感じられます。
時間はかかっても「手にとった時の触り心地を大切にしたかった」と学生は言います。それにしても、かなり時間をかけています。このような一年だったからこそ、手を動かし「つくる」実感、手を動かせば確かに「カタチになっていく」実感が、彼ら、彼女らの心の支えになっていたのかもしれません。