学長メッセージ(新型コロナウイルス感染症拡大への対応について)

2020.04.09 共通

学生のみなさんへ

 「世界は未曽(みぞ)有(う)の試練(unprecedented test)に直面している」。昨年11月、中国・武漢で発生が確認されて以降、またたく間に全世界に拡散した新型コロナウイルス感染症の脅威に対し、グテーレス国連事務総長が4月1日の記者会見でこう発言しました。感染者数は全世界で140万人を超え、日本においても4月以降急速に拡大するなかで、4月7日にはついに「緊急事態宣言」が発令されました。感染症拡大の影響は大学教育にもおよび、特に宣言の対象地域では、大学に対しても休業が要請され、多くの大学が入構禁止を決定するに至っています。
 本学においては、一旦は新学期の授業を開始したものの、感染症の急速な拡大への対策として、やむなく5月6日(水)までの休講を決定しました。感染の終息は見通せず、まさに「試練」の年になると予想されますが、本学としては、学生のみなさんの安全な学習環境を確保したうえで、教育課程にもとづく学習機会を提供できるよう、現在、遠隔授業や課題による出題等の可能性を探りつつ、できるところから順次対応を図っていく予定です。
 新入生のみなさんにとっては、新しい学習への期待に水を差された格好になります。しかし今後、メール等を活用した確実な連絡体制を整備し、学習や学生生活に関するさまざまな疑問や悩みに丁寧にお答えしていきたいと考えています。また、新2年生のみなさんにとっては、いよいよ学習が深化し、また就職や進学に向けての準備も始まる大切な時期になります。これまで通りの学習支援はかないませんが、ぜひ強い学習意欲をもって、質問や相談をぶつけてください。自立的な学習に向かう姿勢によって、学習効果はより高まります。みなさんの意欲をしっかりと受け止めて、個々に合わせた支援を目指していきたいと思います。
 その他、日常生活においては、感染症対策としてすでに公表されている通り、発熱チェック、咳エチケットや手洗いの徹底、密閉空間・密集場所・密接場面が重なる場所をできるだけ避けるなど、一人ひとり、行動に留意するようお願いします。

 この未曽有の試練は、多くの人が協力してこそ乗り越えてゆけるものです。学生のみなさん、お互いの顔を見ながら学習の喜びを分かち合う日が一刻も早く来ることを願って、われわれ教職員とともにこの状況に立ち向かって参りましょう。

金城大学短期大学部
学長 加藤 博