第17回 「 地域で暮らす高齢者の心身機能の変化と転倒予防 ~白山市在住高齢者を対象とした4年間の追跡結果~ 」
《講師》
大学 医療健康学部 教授 佐々木 賢太郎
《開催日》
2019年10月26日(土)
《概要》
白山市在住高齢者を対象として、転倒予防を目的として、2015-2018年にわたって心身機能の変化を計測してきた。この調査によって明らかになったことは、
①過去1年間の転倒頻度は10-20%と全国平均並みであった。
②転倒は朝から昼過ぎにかけて、屋外でつまずいて転倒した人が多かった。
③転倒経験者と非経験者の心身機能に差は認められなかった。
④転倒状況としては、歩行中に、他の作業を行う「ながら歩行」によって、注意が散漫となり転倒しているケースが多かった。
虚弱高齢者とは異なり、地域で自立して暮らす高齢者では、単一の課題(運動課題,認知課題)ではなく、運動と認知課題を同時に行う二重課題にトレーニングが転倒予防には有効である可能性が示された。