第9回 「戦前石川県の社会福祉のあゆみ③ ~金沢藩士の長男・井上友一(1871-1919)と昭和戦前期石川県の福祉状況~」
《講師》
大学 社会福祉学部 准教授 元村 智明
《開催日》
2019年8月3日(土)
《概要》
「福祉」とは何か、「社会福祉」とはどのように異なるのか、「社会福祉」は何故必要なのかについて、歴史的かつ哲学的に問う意味について解説しました。そのうえで県内出身者の内務官僚・井上友一が『救済制度要義』(博文館1909年)において日本の社会福祉に関わる制度をいかに構想し、それが昭和初期には救護法(1929年)・軍事扶助法(1937年)・母子保護法(1937年)・医療保護法(1941年)・戦時災害保護法(1942年)として整備され、戦後の福祉体制につながる点が解説されました。また、戦時下石川県の福祉の議論もあわせて紹介されました。おわりに「より良く生きる・自己実現」のために何ができ、何が必要かについて考えていただきました。
《公開講座アンケートより受講者の声》
- 人のサービスを受ける様になりました。これから良き社会を願っています。ありがとうございました。
- 資料もていねいに作られており、お話も大変わかり易くて良かったです。
- 現在の福祉の法律は、いきなりできたわけではなくて、明治時代から何回も改良を重ねてできたものだとわかりました。その方が金沢出身だとお聞きしてびっくりしました。社会福祉の入り口がわかった気がします。息子がお世話になったゼミの先生のお話をお聞きして感慨深いものがありました。ありがとうございました。