白山ロータリークラブと金城短大美術学科による共同プロジェクト【「千代女と白山市をキーワードに新しい地域文化を創造する」プロジェクトin2019】のための事前研修が、この日行われました。
この企画は、新しい千代女の創造を通して白山市の地域の発展を目指すものです。
6年目を迎えたこのプロジェクトは、3年目までは千代女をテーマに商品開発を行ってアートショップを展開し、4年目以降は千代女キャラクターを学生それぞれが考え「千代女キャラクターコンテスト」を実施して地域の発展を盛り上げてきました。
今年度はその最終年にあたり、美術学科2年生全員がこれからキャラクター制作に取り組みます。
この日は、このプロジェクト実施に先立ち、千代女ゆかりの現地を訪ねて理解を深めました。
千代女に深いゆかりのあるお寺である聖興寺の本堂の中です。撮影許可を頂きました。
住職から千代女についての講演をお聞きしています。
本堂には、吉田三郎作の千代女の木彫が置いています。
吉田三郎は、石川県立美術館にも塑像の名作がたくさん所蔵される作家です。
この作家の木彫作品は珍しいもので、深い穏やかな瞑想の表情をしています。
本堂の奥の座敷には、千代女の掛け軸が飾られています。
現存する千代女の容姿を伝える資料は、ほとんど残っていません。
現在、千代女の姿を伝えるものは、この掛け軸が基になって描かれるものです。
そして、この掛け軸が飾られる床の間には、花が活けてありました。
絵に描かれる花にそっくりのその生け花は、とても素敵な演出でした。
境内には、千代尼塚という千代女25回忌を祈念して建立された碑があります。
千代女の生家がこの近くにあったことが、ご縁だそうです。
聖興寺を後にして、「千代女の里俳句館」に移動しました。
入り口には、金城短大の先輩が制作した千代女キャラクターのポスターが出迎えてくれました。
千代女の里俳句館では、白山市俳句協会の皆様にご協力を頂き、学生たちが俳句つくりに挑戦します。
はじめに俳句つくりに大切なことをレクチャーしていただきました。
俳句つくりのレクチャーを受けた後、館内の日本庭園を散策しながら季節を見つけて受け止めていきます。
その後、千代女が愛した俳句の世界に想いを馳せ、学生たちも俳句をつくります。
約1時間の制作時間の中で学生たちは俳句を一句詠み、その作品が並べられました。
どれも素敵な俳句になっていて、その豊かな世界観に感心しました。
俳句協会の方より講評をいただき、本日の研修が終わりました。
今後、各自は思い思いの新たな千代女をイメージしてキャラクター制作に臨みます。
また同時に、ゲーム・映像コースの学生たちにおいては、プロジェクションマッピングによって千代女の世界を制作し、この秋、聖興寺本殿に投影することとなっています。
どんな世界を創り出すか、それぞれの発表を皆さん楽しみにしていてください。